00.自治体システム標準の経緯
-「自治体システム標準化を2025年度末までに進める」という具体的な目標を首相就任直後に掲げたことにも驚きました。よほど地方自治体についてもともとの問題意識がないと言えないことです。
(自治体システム標準化の表明は)勝負どころでした。国と国民との接点は、地方自治体を介したもののほうが圧倒的に多いわけですから。
◆2020年7月17日 「骨太の方針2020」閣議決定
→地方公共団体の情報システムの標準化についての取組みの方向性(法令に根拠を持つ標準の作成等)を提示
◆2020年9月16日 菅義偉氏総理就任
◆2020年9月 菅総理が2025年末までに法的根拠で統一を指示
◆2020年12月25日 「デジタル・ガバメント実行計画2020」 閣議決定
→標準化対象となる17業務の決定、標準仕様書の作成時期決定(2022/03)
→⼾籍、⼾籍の附票及び印鑑登録の3業務を加え、20業務となった
<標準化推進の経緯> 日経XTECH長倉記者の記事
1.2022年2~3月に54自治体と意見交換
2.3月にはITベンダー19社にヒアリング
3.ここまでの声を反映して、4月に基本方針「0.8版」を作成
4.4~5月に全自治体から意見を募り
5.6~7月にITベンダー10社に対しアンケートとヒアリングを実施
=>「1.0版」の案をデジタル庁は8月31日に地方自治体に示し、9月中旬まで意見を募った
=>地方公共団体情報システム標準化基本方針(2022年10月7日閣議決定)
自治体情報システムの標準化・共通化について(2022/08/08)
<住民管理>
⑪戸籍、③住民基本台帳が基本。派生して⑤印鑑登録、④戸籍附票、⑫就学、⑬健康管理、⑥選挙人名簿管理
<福祉・手当関連>
①児童手当、②子ども・子育て支援、⑭児童扶養手当、⑮生活保護、⑯障害者福祉、⑰介護保険、⑱国民健康保険、⑲後期高齢者医療、⑳国民年金
<地方税>
⑦固定資産税、⑧個⼈住⺠税、⑨法⼈住⺠税、⑩軽⾃動⾞税
読み方の例
宛名番号は自治体内で個人を一意にする番号。住民宛名番号
<印鑑登録情報>の登録番号は印鑑の登録番号
真ん中の<印鑑登録情報>は履歴(誤記修正は枝番)を管理
履歴ごとに何が更新されたかをテーブルとして持っている
→抑止設定管理、目見情報、一時停止設定情報
<暗証番号>と<交付履歴情報>は履歴番号を持っていないので本来なら上部の<印鑑登録情報>に関連すべきはず。恐らく誤記と思われる。